九九夜話

日々のこと。

日々のこと。|九九夜話
着物スタイリスト秋月洋子の活動記録。オリジナルデザインによる帯留ブランド『九九』‐銀細工職人、山口緩奈さんとのコラボレーション‐の紹介と販売。季節に合わせたスタイリングや趣味の書(古代文字:龜甲会)の話もたまに。
少し気が早いけれど
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5月発売の雑誌の撮影があったので、藤と菖蒲の刺繍半襟を。

これは、以前にデザインを手がけた『ことのは』のもの。



藤と菖蒲

ちなみに、着ているのは私ではなく和装ボディです↑(笑)。



あと1カ月もすれば、本当にぴったりな季節になるでしょうけれど
実際のその頃には、浴衣の撮影に追われていて
着物を着る余裕もなく、あっという間にその季節が
過ぎて行ってしまうんだろうな。。。





……なんか、本末転倒のような(笑)。





| 日々のこと。 | 20:49 | - | -
うれしかったこと、改めて感じたこと。
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私が、いつも仕立てをお願いしている藤屋和裁さんは
仕立てがとても丁寧で上手だし、早いし、お値段もとても良心的。

自分のものであれば、寸法が分かっているので
通常は電話でお願いして、宅急便で送ることが多いのですが
最近着物を着始めた知り合いの方が、今後仕立てをお願いするにあたり
改めて寸法を測ってもらおうと、昨年末、一緒にお邪魔しました。



ごく普通のマンションの一室(何部屋かあるようでしたが)に通され
玄関を入ってすぐの小部屋で、しばらく待っていたのですが
襖一枚へだてて、どうやら何人かの人がいる気配。

「あぁこの隣で縫ってるんだな」と、漠然と思っていたのですが
その気配というのが、なんとなく………



元気、な感じ。



“和裁”と“元気”って……あまり、すぐには結びつかないけれど(笑)。


もちろん、作業中(しかも和裁という根を詰める仕事)ですから
賑やかに騒いでいるわけはなく、静かにただ作業をしている、そんな
雰囲気ではあるのですが、なんとなく活発というか、溌剌とした、というか……
そんな、明るい空気が満ちていて。

不思議に思って(ちょっとお行儀が悪いですが)担当の方が出入りする隙に
少しばかり首を伸ばし、隣室を覗いてみたら……なんと。

思っていた以上に大人数の、しかも20代と思しきうら若き女性たち(笑)が
整然と並べられた裁ち台に向かっていました。
静かなのに、どことなく漂う明るい雰囲気はこれかぁ…と
妙に納得し、そしてうれしくなりました。

若い女性たちが、明るく楽しく仕事ができている、ということ。
しかも、高い技術を持っていて、それにより生計を立てることができる、ということ。

和裁、という職種が、現代において、そういう職種であるんだ、と
実感できたことがとてもうれしかった。



       藤屋和裁さんの技術の高さから、縫っていらっしゃるのは
       年配の方々が多いのかと勝手に思っていたのです。
       もちろん、難しいものはキャリアの長い方が担当しているとか
       そういった部分はあるでしょうけれど、こんなに若い女性が多くても
       技術の高さを維持できているというのは、会社として、きちんと
       技を伝承していくシステムが整っているということでもありますよね。





和裁だけでなく、伝統工芸(産業)における後継者不足は深刻。


「もうこれは出来る人がいないんだよ」
「廃業することになったから、これで最後」


……聞くたびに、切ない気持ちになります。

どんな素晴らしい技術であっても、それで食べていくことができなかったら
続いてはいかない。
作家という名のもとに、美術品として高い評価を得、高価な値で取引されるものはともかく
作品としては残らない、でも、地道で確かな職人の技は
それで生計を立てることができなければ絶えてしまう。
技術に対してまっとうな代価が支払われ、それで生計を立てることが
できるようなシステムがあってほしい、と切に思います。
そしてその伝承のシステムも、かつては、それぞれの職人が
手元に弟子を丸抱えして、独り立ちできるまで仕込んでいたのでしょうが
現代では、それでは個人の負担が大きすぎる。



       例えば、中学or高校卒業後、職人のもとで修行ができるような
       国なり、都道府県なりの公的なシステムがあったらいいのに。。。
       受け入れる側に、修行期間中の補助があるとか。

       学歴偏重の社会の中、個人の特性を活かす道を
       早くに見つけられるかもしれない。
       技術を残す、ということと、一石二鳥じゃない?なんて。
       (そう簡単な話ではないでしょうけれど)



ただ、そうなると、一般常識なども教えないといけなくなるので
受け入れる側も大変ですが、本来、徒弟制度ってそういうものだったと思う。


社会の中で、必要とされる技術を持つということの強さ。


技術だけではなくて、その“生きる姿勢”のようなものも
厳しく、しっかりと叩き込んでくれる場だったのではないかと思うのです。





……なんだかとりとめのない文章になってきましたが(笑)。

自分自身が身を置く世界でもあるので、そんなことを時々考えます。
だからと言って、私が具体的に何かできるかというと、そんなわけもなく。

ただ、今は無理でも、いつか何かできるかもしれないから考えてはおきたい。
過去の遺物とされてしまうような世界ではなく、少なくとも
この現代で生き生きと呼吸している世界であることが実感できたから。

少しでも、現在から未来へつながっていくように。








| 日々のこと。 | 03:48 | - | -
遅ればせながら
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あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いいたします。

関東では今日7日まで、関西では15日までが松の内。
ささやかな九九の門松も、そろそろ片付けるとしましょうか。



九九の門松



松の内の間ももたず、あっという間に日常モードへ戻ってしまう今日この頃。
子どものころは、もう少し、お正月気分が長く続いていたような気がしますが。。。


| 日々のこと。 | 21:36 | - | -
大晦日
2009年も、残すところ数時間となりました。


さて、2010年はどんな年になるかなぁ。。。










| 日々のこと。 | 20:18 | - | -
古扇
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お仕事でもプライベートでもお世話になっている『宮脇賣扇庵』さん。
京都の本店が有名ですが、私がちょこちょこと伺っているのは
もちろん(?)東京支店の方。


繊細なタッチで四季折々の植物が描かれたもの。
季節を問わないあっさりとした柄ゆきや、ニュアンスのある扇面の色で
開いたときと閉じたときの表情の違いを楽しむもの。



胸元にそっと忍ばせる、こればかりは本当に自分だけの楽しみというか。
下手をすると、出かけてからうちに帰ってくるまで開くことがないこともあるくらいで(笑)
帯留や半衿以上に人目に触れることの少ないアイテムですが
ついつい、手が伸びてしまうのですね。




さて、常に新作・定番を含め数百本のお扇子が並んでいる
『宮脇賣扇庵』さんですが、ごくごくたま~に「古扇」が入荷します。

不思議なことに、必ず遭遇するんですね、私。。。(しかもその入荷日に)。



今回出会ったのは、こちら。

矢羽根の形の骨が、なんとも愛おしい。
写真では見えにくいですが、扇面には繊細な松竹梅が描かれていました。




古扇




間もなく迎えるお正月には、私の胸元で
初春のうきうきした気分を加速させてくれることでしょう。


なんと言っても、勢いよくまっすぐに目標に向かう矢羽根、ですものね。




| 日々のこと。 | 03:52 | - | -
翻案劇 『サロメ』
宗家藤間流名取、女形篠井英介さんによる「サロメ」(本劇では王の娘)。

王妃に江波杏子さん、王には上条恒彦さん。

そして、「洗礼者ヨハネ」(本劇では修験者)に
コンテンポラリー・ダンサー森山開次さん。



………面白くない、はずがない。



数か月前、江波さんとお仕事をご一緒させていただいた際に
お聞きして以来、ずっと楽しみにしていました。
その後、偶然、篠井さんともお仕事をさせていただくことになり
その折に所作、佇まいの美しさ、着こなしの見事さを目の当たりにして
一層、舞台への期待が募り……。





そして今日。



なんと表現して良いのやら、不思議な空間でした。
衣裳も、演出もとても印象的で見応えがありましたが
何よりも心に響いたのは声。そして音。

箏、三絃、胡弓、尺八といった邦楽の音色と
出演者4人の方々の声……深みと厚み、そして艶のある
それぞれの魅力的な声もまた楽器のよう。
普通に語られる台詞さえ、その声音と抑揚が耳に快く響く。

音楽劇というか舞踏劇というか、独特の様式美があり
そしてその内側から、毒がじわじわと滲み出してくる……
色に例えるなら、黒を含んだ深紅のイメージ。




上演時間は約1時間半。本当にあっという間。
東京グローブ座は25日まで(あと3日間あります!)
その後、北九州、大阪、金沢、新潟公演があるとのことですので
ご興味のある方はぜひお運び下さい。

    
     着物を着て行かれるなら、『椿』モチーフをぜひ。              




東京公演:東京グローブ座
http://www.tglobe.net/lineup/new_sarome.html

地方公演スケジュール:アトリエ・ダンカン
http://www.duncan.co.jp/web/stage/salome/index2.html






| 日々のこと。 | 23:43 | - | -
白の効果
歌舞伎の舞台を観ていると、赤の効果的な使い方に
目を奪われることは多いのですが……


今回、改めて感じたのは「白」の力。





九月大歌舞伎 昼の部
『時今也桔梗旗揚(ときはいまききょうのはたあげ)』で
武智光秀を演じた中村吉右衛門丈の、桔梗色ならぬ
深紫(こきむらさき)の裃姿が印象的でした。


ほんのわずか、黒みを感じさせる(「黒紫」とも言う)
青紫の小袖に、肩衣も袴も同色。



足に吸い付くような、皺一つない足袋の、輝くような白、
肩衣の裏の白、柄糸の白が、鮮やかに深い紫に映えて
その凛々しい華やかさが、とても新鮮で魅力的。



思わず、あんな色の色無地作ろうかな、と思ってしまった(笑)。
うっすらと金が織り込まれた、白無地の帯を合わせたら
素敵そう、なんて。。。
(私にとっては、そうとう華やかな装いになりそうだけれど)





また夜の部は夜の部で、吉右衛門丈の衣裳に見惚れっぱなし。


まず、『鈴ヶ森』の長兵衛の首抜きに惚れ惚れ。
そして『勧進帳』の富樫は、浅黄色の長裃と下に着た小袖の
微妙な色合いが絶妙。『松竹梅湯島掛額』の紅長は
霰のような小紋柄の下着に縞の着物を重ねた粋な装い。
からげた裾からのぞく襦袢がまた妙にポップで
ちょっとお間抜けで愛すべきこのキャラに、ぴったりでした。


その他にも、『鈴ヶ森』で追剥に身ぐるみはがされる飛脚が
下に着ているのは、襦袢の袖は雪花、晒しは麻の葉、そして
下帯までも傘巻き(たぶん)と“絞り”尽くし。

『櫓のお七』の衣裳は、黒襟かけた黄八丈から
お約束の浅黄と紅の麻の葉模様。雪の背景に、鮮やかに映えます。
       


           福助丈の人形振り。

           もちろん、人が人形を演じているのだけど
           逆に、等身大の人形が生命を持った?と
           思わせるような、倒錯した妖しさで……

           美しかったです。




やっぱり、長襦袢って、楽しいな。
夏の間、襦袢や裏の楽しみから遠ざかっていたからか
よけいにそんなことを感じた舞台でした。


そして、久々に、柔らかものの心地よさも実感。
しばらく織物ばっかりだったので……


こういう新鮮な感覚、ちょっとうれしくなりますね。










| 日々のこと。 | 02:57 | - | -
『笑ひ教』 上映&舞台挨拶
9月1日(火) 21:00〜 
渋谷ユーロスペース@真夏の夜の万華鏡



モデル、女優としてご活躍の葉子さんの初監督作品。
舞台挨拶もあるそうなので、ぜひ!



『笑ひ教』 
http://www.eurospace.co.jp/detail.html?no=223&year=2009&mon=09

タイトルからして魅力的。。。





| 日々のこと。 | 02:51 | - | -
夏の恵み
とあるCM撮影のため、北海道の奥尻島へ。



ロケ先の農家のおばあちゃんが
撮影隊が到着するなり、にこにこしながら
出してくださったのは……



大きなざるに山盛りの
ぴかぴかのとうもろこし!

とうもろこし


真っ赤に熟れた艶々のトマト。
栗と間違うほどに、甘くてほくほくの南瓜。
おじいちゃんが裏の川で冷やしてくださった
(ちょっと不格好な)西瓜も、本当に甘くて美味しかった。


ほとんど夏も終わろうかというこの時期に
どの夏の恵みも、私にとって初物だったような。。。



幸せ。



ありがとうございました。





| 日々のこと。 | 23:22 | - | -
蝉の声



少々遅すぎる感はありますが、今年初の蝉の声に
今日、ようやく気が付きました。

いよいよ、夏本番。






| 日々のこと。 | 21:06 | - | -