九九夜話

日々のこと。

日々のこと。|九九夜話
着物スタイリスト秋月洋子の活動記録。オリジナルデザインによる帯留ブランド『九九』‐銀細工職人、山口緩奈さんとのコラボレーション‐の紹介と販売。季節に合わせたスタイリングや趣味の書(古代文字:龜甲会)の話もたまに。
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『純情ババァになりました。』 加賀まりこ 講談社文庫
生き生きとした、あの歯切れのよい口調を直に聞いているような
軽やかな文で綴られた、女優 加賀まりこさんのエッセイ。



変に謙遜するでもなく、格好つけるでもなく
自分自身を、素直にまっすぐに見つめている。
その気取りのなさが、潔くて心地よい。

鏡に映った自分の姿の、その後ろまでも見通すような
表紙の写真の、静かに強い目がとても象徴的で。




タイトルの「ババァ」をはじめ、ちょっと蓮っ葉な言葉を
わざと使ったりもされているのに、ちっとも安っぽくならないのは
全体を通して、著者の想いや感覚が
ニュアンスを含んだ美しい言葉で綴られているからだと思う。
本質的な素の部分の品の良さというか、高潔さというか…
矜持(あるいは覚悟)のようなものが、醸し出されていて。

沢村貞子さんも、そう。江戸っ子だからかな。。。



印象的なエピソードがたくさんちりばめられていて
幾度となく、繰り返し読んでいる。

きものにまつわるものも多く、例えば、現在のパートナーとの
まだ恋人になる前の食事、気合いを入れたおしゃれが
(大雪にも関わらず)きもの…というくだりで
ちょっとうれしくなったり。


かなり以前に観た、著者20代のころに主演した作品
『月曜日のユカ』を思い出した。

とにかく可愛かった!
コケティッシュで、この表紙の写真のような強い目をして。
久し振りに、また観たくなりました。

キネマ旬報助演女優賞を受賞した『泥の河』も観たいのだけど
DVDにはなってなさそう…どこかでリヴァイバルしないかな。


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